小説家の丸パクリの事件とパクリ問題について

シナリオライター編

現在、小説家が丸パクリの小説を売っていたことで、炎上していますね。

さらに謝罪文もひどいということで、さらに炎上が増しています。

最近は、イラストレーターがトレースしたことで、大きな問題になりました。

今の風潮ではパクリ問題は神経質になっていますので、より細心の注意が必要になります。

もちろん、パクリ問題は昔からある問題で、小説の新人賞でもパクリが見つかり、受賞が取り消しになったという事例もあります。

この受賞が取り消しになった作家は、再び日の目を見ることはないでしょう。

今回の丸パクリの作家は出版社から出しているわけではないので、今後も出し続ける気なんでしょうか。

売れるかどうかは別として。

……というより、著作権はどうなるのでしょうか。

今回の作家は、名前や名称以外は全て丸パクリしている状態なので、言い逃れは絶対にできないでしょう。

そして、何よりイラストよりも小説のパクリがヤバいのは、イラストの場合はトレスかどうかというのは、ツールを使って絵を重ね合わせて検証する必要があります。

また、イラストの場合、構図自体には著作権がないようなので、トレスかどうかの判断、つまり著作権違反をしているかどうかという判断は難しいようです。

ですが、小説の場合は「文字」です。

「誰でも検証できる」ので、発覚もしやすいです。

しかも文字なので、ググった場合、ヒットしやすいということでこれもバレやすいです。

イラストではトレスをしない限り、線が重なることはあり得ないのと同様に、文章が全く同じになることはあり得ません。

確かに、ネコが走った、のような短く、誰でも書きそうな文章が同じということはあり得ます。

ですが、何行も同じ文章が偶然で重なるなんてことは絶対にあり得ません。

丸パクリした作家は「影響を受けた」と言っていますが、コピペした以外には考えられないでしょう。

パクリはどこまで許されるのか?

パクリはどこまで許されるのかですが、イラストではトレースが許されないのと同じく、文章のコピペは許されません。

ですが、イラストの場合、「構図を参考にする」ということがあります。

では、小説ではどこまで参考にすることが許されるのでしょうか。

それは主に、「世界観」や「キャラクターの性格」などでしょう。

世界観の場合は、例えば「鋼の錬金術師のような世界観」ということで、鋼の錬金術師の世界観をベースに作り込むことはやって大丈夫です。

ですが、「錬金術がある世界」というのをそのまま使ってはいけません。

使うべきところは、人々の生活水準や科学技術の水準、国の制度などなどです。

そこに「錬金術」に代わる、あなたの「オリジナル要素」を入れましょう。

キャラクターの場合は既存のキャラクターを「イメージ」して書いてよいです。

言ってしまうと、そのキャラクターの二次創作を書くかのように書いても大丈夫です。

なぜ、大丈夫かというと、「台詞はセンス」によって書かれるものだからです。

例え、同じキャラクターをイメージした台詞でも、作者のセンスが入り込むので、完全に台詞をトレースすることはできません。

それこそ、コピペする以外にはできないでしょう。

それでも、「あの作品のパクリだ」と言われることがあるだろ、という意見も出てくるでしょう。

もちろん、あります。

コピペではないのに、「あの作品のパクリだ」と言われることはよく目にします。

その場合、何が原因かというと、「同じ作品から複数のキャラクターを参考に持ってきている」からです。

例えば、いくら好きだからと言って、ワンピースからルフィとゾロとナミとウソップを参考にしたキャラクターを持ってきたとします。

すると、話す内容(台詞)がどうしても原作と「似てきて」しまいます。

そこに、読者は既視感を覚えるのです。

なので、キャラクターを参考にする際には、一つの作品から一キャラと決めておきましょう。

周りにいるキャラが違えば、当然、台詞や行動の仕方も変わってきます。

たとえば、ナミがルフィと一緒にいるときと、ナルトのようなキャラと一緒にいるときでは、同じ突っ込むにしても、突っ込み方が変わってくるはずです。

さらに、ルフィとナルトでは、同じ状況だったとしても、行動が全く違います。

その場合、それにつられるようにナミも動き方が変わって来るので、そうなれば原作と似てるもなにもなくなってくるでしょう。

ストーリー自体を似せるのは意外と難しい

例えば、「このお話が好き」といって、そういう話を書きたいと思ったとします。

同じようなストーリー展開にしようとするなら、キャラクターも主要キャラを全て持ってこないといけません。

ですが、上でも書いたように一つの作品からは一キャラのルールを守るとするなら、一人しか持ってこれません。

その際、原作の他の主要キャラの部分を違う性格のキャラクターを当てることになります。

そうなるとどうでしょうか?

絶対に、原作のようなストーリーラインに沿ってキャラクターは動いてくれません。

逆に、原作のようなストーリーラインに沿って動いているのなら、それはキャラクターが活きていないということになります。

ストーリーに沿って動くだけの人形状態になってしまうでしょう。

ですが、原作のストーリーラインが逸れて行っていいのです。

それこそが、作者の「オリジナル」のストーリーになっていくわけです。

書き始めるときは「あんな話を書きたい」という想いがあると思いますが、書いている中で、参考にしていたキャラクターは「あなたのオリジナルのキャラクターになって」いきますし、「あなたのオリジナルのストーリー」に変化していきます。

そうなれば、「話を書きたい」という想いよりも「楽しい」という想いの方が強くなると思います。

物語はそれでいいのです。

神絵師が描く神かかったイラストに憧れるイラストレーターのように、計算し尽くされた物語に憧れる作家もいるでしょう。

ですが、読者は「同じような計算し尽くされた物語」よりも、あなただけしか描くことができない「オリジナルのストーリー」を読みたいと思っています。

あなたが書きたいと思う、あなただけ書くことができる物語を書いていきましょう。

そうすれば、自ずと「あなたのファン」ができてくるはずです。

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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