ゲーム会社以外でも使える管理者の仕事の仕方

プランナー編

会社で仕事を続けていく中で、管理職の立場になったときに、どんな仕事をしていけばいいのかというのを書いていきます。

よくあるのは、会社の中で勤続年数が長く、仕事への技能が上がった際に管理職に任命されるということがあると思います。
ですが、ここで問題なのは「作業者」と「管理者」の仕事の内容は全く違うというところになります。

作業者は「作業」をやるべきで、管理者は「管理」をしなくてはなりません。
ですので、今までと同じ「作業」をしていてはいけません。
管理者になった瞬間に、仕事の内容を変えていくべきです。
そのまま「作業者」と同じ仕事をしていては、「あの人は管理者なのに全然、管理の仕事をしない」と不満が出てしまいまいます。

では、管理者はどんな仕事をしていくべきかを解説していきたいと思います。

情報収集

作業者は与えられた作業(タスク)をこなしていくというのが仕事です。
管理者は「作業者のタスク」を用意して、「スケジュールを組む」ことです。
ただ、スケジュールに関しては管理者とは別に進行管理の人がいるなら、その人に任せても良いです。
ですが、「作業者のタスク」を用意するというのは管理者がやるべきです。

ゲーム会社だけではなく大体の会社は、いわゆるルーチン化した作業をやっていくことが多いと思います。
なので、作業者のタスクは管理者が用意しなくても揃っていると思うのではないでしょうか。
確かにそうです。
ここでいう「作業者のタスクを用意する」という部分は「イレギュラーのタスク」をちゃんと洩れなく取って来るということです。

ゲーム会社ではあるあるなのですが、リリース日のギリギリになってから差し込みの作業が入ってくることがあります。
意外とその差し込みのタスクが重く、深夜対応や徹夜で作業する羽目になる、というのはゲーム会社で働いていれば必ず一度は経験することかと思います。

ただ、その差し込み作業も、予期できないいきなり発生したものと、作るべきものが「洩れていた」ことに気づいて慌てて作るというものがあります。
この「洩れていた」という部分を「洩れなく拾う」というのが管理者の仕事になります。

作業フローを把握する

まず、前提としてプロジェクトの作業フローを把握することです。
例えば、一つの機能を追加するとします。
その際、その機能が実装されるまでに、どんな流れを経て実装されるかを把握しておきます。

まずはプランナーが仕様を切り、それに対してシステムエンジニアが実装していきます。
その際、必要となる画像の洗い出しをして、イラスト側に依頼します。
そのイラストを使って、UIに画面に組み込んでもらい、その際にテキストが出る仕様ならテキストに発注を行います。
そのテキストにボイスを付けたい、また、新しいBGMを入れたいというのであればサウンド側に発注が走ります。

この流れをどのタイミングでどんな流れで進んでいくというのを把握しておきます。
つまりプロジェクト全体の大まかな流れを知っておくということです。

「自分たちのチームと関係ない他の部署の流れなんかを知る必要はない」と思ったのではないでしょうか。
実はそうではないのです。
全体の動きを把握できているのと、出来ていないのとでは情報収集で集めた情報の使い方が大きく変わってきます。

例えばですが、新しくキャラクターを追加するということがあったとします。
まずはプランナーがどんなキャラクターを作るかを決めて、仕様を切ります。
その仕様に従って、イラストがキャラデザインを作成します。
そのキャラデザインに従って、3Dが3D用のキャラを作成していきます。
そして、その3Dのキャラが出来れば、それに対して必殺技の演出を付けていく。

という流れがあるとします。

では、もし、最初のキャラクターを追加するという情報が降りてこなかったとしましょう。
テキスト側としては追加するキャラクターが出た場合、キャラクエ、台詞、スキル名、キャラフレーバー等々、多くのものが必要になってきます。
ですが、その情報を取りこぼしていたらどうでしょうか?
急にその作業が降ってきます。
「聞いてない」と文句を言っても始まりません。
結局はチームが総動員でやるしかないのです。

そこで他部署の流れを知っていたらどうでしょうか。
イラスト側が3Dに「キャラデザインができた」と渡している情報を見た際に「あれ?そのキャラなんですか?」とキャラの追加が走っていることに気づけます。
怪しいと思ったときに、プランナーに確認を取れば「キャラが追加される」という情報を前もって得ることができます。
そうなれば、余裕を持って必要な製作物を作る期間が確保されます。

ただ、「いやいや。うちのチームはそんな間の抜けたことは起こらない」という意見があるかもしれません。
ですが、人間がやることなので、可能性は0ではありません。
そのときのために、前もって動いておくというのが管理者の仕事です。

また、「新規の仕様が追加された」ときに事故が多くなります。
つまり、最初の段階でプランナーが、作る想定が抜けるということです。
例えば、今度のキャラクターには目玉となる「新しいタイプのスキルを付けよう」となったとします。
もちろん、新しい動きをするので、3Dに対してはちゃんと仕様をきり、作成を依頼します。
ですが、「新しいスキルには、新しいスキル名が必要になる」というがポロっと抜けたりします。
リリース直前、ふと、新しいスキル名が必要になることにプランナーが気づき、「急いで作ってくれ」と依頼してくるという流れです。

こんなときでも、3Dの動きを見ていた時に新しい動きをしていることに気づけば、「そのスキルの演出なんですか?」と聞けば、新しいスキルを作っていることに気付けるでしょう。
そのためにも、情報収集と全体の作業フローを知っておくのが重要です。

情報収集の仕方

では次に、どうやって情報収集をしていくかについて解説していきます。

一番いいのは「全部のMTGに出る」です。

入れるMTGには全て出ていると最新の情報を得ることができます。
後々、行われる施策や考えている機能など、仕様の内容やスケジュール感も知ることができます。
その情報を持っていれば、自分のチームに関係がありそうなタスクを洗い出すことができますし、MTGで「ここにテキストを出したりしますか?」と確認もできます。
これができれば、「洩れていた」ということはなく、あらかじめ情報を得ることができます。

また、会社ではチャットツールを使っているかと思いますが、入れるだけのグループに入っておくことです。
チャットでは文字として残ることと、文字なので、情報を拾いやすいというのがあります。

ここで注意して欲しいのが、例え自分に対してメンションがついていないツイートでも、サッと目を通しておくことです。
送った相手が、自分には関係ないと思っていても、実は関係あるということもあります。
なので、どんな情報でも、目を光らせておく必要があります。

ここで、気づいたと思うのですが、これはかなり大変な上に時間がかかります。
これに集中しないとこなせる作業ではありません。
なので、「作業者がやる作業(タスク)」をやってる時間はないのです。
管理者は「情報収集が仕事」と割り切って、やってください。
情報収集もして、作業(タスク)もやっていると、完全にオーバーワークになりますので、気を付けてください。

作業者から見たら、「情報収集」は目に見える作業ではないので、「管理者って何やってるんだ?」と疑問に思われることが多いでしょう。
実際、自分も新入社員のときは「管理者は仕事をしていない」ように見えてました。
(中には、情報収集の仕方がわからず、本当に何も仕事をしていない、できない管理者もいましたが。。。)

情報収集をすることは、よりプロジェクトに対して最新の情報に詳しくなるので、何かと他部署からも頼られることになります。
「あの人に聞けば大体知ってる」となれば、他部署の人からも頼られ、自然とあなたの評価も上がっていくでしょう。
そうなれば、また一つ上に上るチャンスになります。
情報が大事というのは、どこの世界でも同じですね。

解決方法の蓄積

あと、管理者が一番仕事するタイミングとしては「問題が起こった」ときではないでしょうか。
ここが管理者として一番の腕の見せ所になります。

そのためには起こった問題に対しての「解決方法」を蓄積しておくことです。
問題は大体は同じようなことが多いです。
そんなとき、過去はどんな形で解決したのか、その解決方法は良かったのか、悪かったのか。
悪かった場合は今度はこういうふうに解決すればいいと、経験から導き出せるようになります。

また、情報収集することで、他部署とも話を付けることもできるようになります。
例えば、〇〇日までに台本が必要という場合に、サウンドにあらかじめ、相談して納期を先延ばしにすることもできます。
他部署にも頼られるようになっていると、何かあったときに協力してくれます。
これがあまり、他部署といい関係を築いていない場合は相談しても突っぱねられる可能性が高いです。
何かあったときに、社内でのあなたの立場で、対応がガラリと変わってくるので、他の部署の人たちともよい関係を作っておく、というのも管理者の仕事の一つになります。

ここがあなたが、今まで積み重ねてきた経験が活きるところで、そのために会社があなたを管理者にしたのです。

上司が「責任を取る」と言いますが、あれは別に「責任を取って会社を辞める」とか「管理者から降りる」と言ってるわけではありません。
問題が起こっても、解決策を出して、解決するから心配しないでやってみろ、ということなのです。
普段、作業者としてタスクをこなしていなくても、こういう問題が起こった時に、スムーズに解決してくれる上司は尊敬され、「仕事ができる」と思われます。

稀に、問題から逃げ続け、解決してこなかった管理者というのは「解決方法が自分の中にない」ので、問題が起こった時に解決方法が出せないので、「作業者を怒って誤魔化す」ということをやります。
そして、怒るだけ怒って、解決方法は「自分で考えろ」というわけです。
自分の中に経験が残っていないので、そうせざるを得なくなるわけです。

そうなるとその人は「管理者として最低」というレッテルを張られ、部下からも全く信用されず、信用もされないので相談もされなくなります。
そうなると管理者なのに、チームからは阻害され、居場所がないということになります。

あなたが管理者に抜擢されたのなら、作業者とは全く違う動き方になることを頭に入れ、管理者として頼られる存在になるように頑張ってください。

それでは今回はこの辺で。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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