はじめに
今回は箱書きについてを解説していきます。
起承転結は大枠のストーリーを作る際に使いますが、
箱書きは実際にシナリオを書く際に使います。
箱書きとは
それぞれの要素をブロックごとに書き出して、並べることです。
1つの箱書きには以下の要素などを書き込んでおきます。
きっちりと書き込む必要はありません。
キーワードでよいです。
箱書き要素
・場所
・人物
・出来事
・メモ
箱書き例
人物 史郎 黒子
出来事 史郎と黒子がぶつかる
険悪な口喧嘩。お互い、最悪な印象
どんな書き方でもいいですが、要素が一目でわかるようにしておきましょう。
箱書きの使い方
起承転結を決めた後に、いきなり本編を書くという方法を取ることもありますが
もし、気づかないうちにストーリーが横道に逸れて、大幅に修正しなくてはならなくなる
というのを防ぐことができます。
ブロックに分けることで、入れ替えや情報の過不足を調整しやすい
キャラごとの行動なども追いやすくなりますし、
メモなども書いておくことで、より整理しやすくなります。
箱書きを使うことで、注目する点は下記になります。
・同じシーンがないか
・キーワードで書き出しておくことで繋がっているかを確認できる
・シーンを入れ替えた際に、矛盾がでないかも、要素を書いておくことでわかりやすい
・シーンまるごとではなくても、要素のみ入れ替えや移動でもよい
箱書きには3種類あります。
・大箱
・中箱
・小箱
下にいくにしたがい、要素が細かくなっていきます。
大箱
起承転結くらいの大きなブロックになります。
ストーリーの大筋を並べて、「テーマ」や「書きたい要素」から外れていないかなどを確認します。
起承転結がしっかりと出来ているなら、大箱は作らなくてもよいです。
ただ、場所やキャラクターの配置、流れを確認しておきたいというなら、
大箱から作った方がいいでしょう。
「テーマ」や「書きたい要素」がズレてしまっていると、
「中箱」や「小箱」では修正が難しくなる場合もあります。
例えば、「ライバル関係にある2人が決着をつける」というストーリーを書きたいと思っていたのが
途中で、新たに強大なボスが出てきて、一緒に戦い、ライバルと仲直りする話になることがあります。
バトル系のストーリーだとわりとよくあることです。
別にそれが悪いわけではありません。
ただ気を付けなければならないのは「伏線」です。
急にライバルと戦うよりも一緒に敵と戦わせたくなるのもわかります。
ですが、最初から伏線を入っていないと、急きょ用意した敵のように感じてしまいます。
できるのであれば、大箱のところで「どういう話にするか」を決め、
一貫したストーリー作りにしていったほうがいいでしょう。
中箱
大箱よりももう少し細かく書くイメージです。
どちらかというと、大箱を中箱に分けていきます。
中箱ではキャラの心情や伏線などを確認するといいでしょう。
構成なども、中箱で注意してみておきます。
小箱
中箱よりも細かいブロックに分けます。
こちらも、中箱を小箱に分けていくイメージです。
シーンごとに分ける感覚でよいと思います。
ただし、小箱を作るくらいなら書いてしまった方が早いという場合は
中箱から執筆に入ってもよいでしょう。
補足
箱書きは長くても2時間ものの作品では有効です。
連載物やシリーズものに関しては、箱書きにこだわることで柔軟性がなくなり
面白くなくなってしまう場合もあります。
シリーズものや連載などは「キャラクターが動き出す」ということがあり
そのキャラに任せて路線変更した方が面白くなったりします。
物語は長ければ長いほど、読者は「キャラ」を見るようになります。
そのキャラ性を殺してまで、ストーリーの流れを優先することもない場合があります。
その都度、どちらがより「面白く」なるかを判断して使っていきましょう。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また、箱書きや構成に関しては下記の本がとても参考になります。
硬い文章でやや読みづらいのはありますが、とても勉強になります。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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