【ストーリーの作り方】資料の活用法を解説

シナリオライター編
小説に限らず、漫画やシナリオにも当てはまるのですが、作品を作る際は資料を集めることが基本になってきます。 熟知している分野に関しては資料を集める必要はないのですが、「情報が古い」なんてこともあるので、書き始める前にサッと調べておくといいでしょう。 さて、せっかく集めた資料ですが、その労力に見合うほどのリターンは作者自身はあまり感じることはないでしょう。 それでも資料を集め、調べるべきなのです。 今回はそんな資料について、なぜ集めるのかと、集めた情報をどう活かすかを解説していきます。 初めに結論を書いてしまうと、なぜ資料を集めるかというと「読者にバレる」からです。 そして、集めた情報をどう活かせばいいかというと「謎にする」です。 では、詳細を解説していきましょう。

読者は見透かしている

隠し事というのは本人が思っているよりも、意外とバレているものです。 これは物語上でも言えることです。 よくわかっていないことを、調べるのが面倒で適当に書いてしまうと、読者に「あ、適当に書いてる」とバレます。 これは驚くほど簡単にバレてしまいます。 そして、困ったことに一度、「適当に書いてる」と思われると、今後、あなたが書いた内容は「信用されなく」なります。 例え、熟知している分野で本当のことを書いていたとしても、です。 「きっと適当に書いてるんだろうな」と思い、読者は雰囲気だけで読み進めていくことになります。 そんな中、ストーリー内でキャラクターが力説したとしても、冷めた目で流されてしまいます。 こんなに悲しいことはありませんね。 なので、書こうと思ったことで「わからない」「曖昧」な部分は「書く前に調べる」ことを癖にしましょう。 今はネットが発達していますので、調べることは容易なはずです。 その少しの手間を惜しむとそのデメリットは意外と大きいので、調べることに対しての敷居を下げておきましょう。 ただ、これは事前に調べておくのがベストですが、書いている途中で気づいた場合は、その場で調べましょう。 例を一つ挙げてみましょう。 あなたは「キン肉マン」を知っているでしょうか。 読んだことはないかもしれませんが、名前は知っているという方も多い人気漫画です。
この「キン肉マン」ですが、必殺技の原理を説明している描写があるのですが、その理論が実際の物理法則と反しているということが多々あります。 例えば、「同時に落下していると体重が重い方が早く落ちる」というものです。 ※実際は落ちる速度は重さには関係しません そういうことが積み重なり、この作品での理論は実際は正しいことが描いてあっても、読者は話半分で読んでしまいます。 読者の中では間違った理論を描いていることに対して「ゆで理論」などと言う人もいるくらいです。 一点、補足しておきますが、キン肉マンは例え、理論が間違っていたとしても内容は面白いです。 理論など関係なく、読み進めさせる「勢いがある」作品になります。 話を戻します。 例え、ストーリーが面白かったとしても、そのような細かい部分で離脱する読者もいることも事実です。 もう一つ例をあげます。 「がっこうぐらし」というアニメ化もされた漫画があったのですが、その実写映画で痛恨のミスがありました。 主人公たちは学校内で暮らすという設定があり、野菜を育てているというシーンがありました。 その野菜の中に「きゃべつ」があったのですが、そのキャベツがお店で買ってきた製品化されたきゃべつをそのまま土に置くという場面が映ってしまったのです。 ほとんどの人は「いや、これはないでしょ」と思うでしょうが、作っている本人からすると畑で生っているきゃべつを見たことがなく、お店で売っているきゃべつがそのまま生えていると「思い込んでいた」のでしょう。 なので、この「思い込んでいる」ということも怖いところです。 一度でもネットで調べれば避けられたことです。 こういう部分でも、「調べる」というのは大事だとおわかりいただけるでしょう。

8割は使わない?

せっかく集めた資料ですが、実際に使うのは2割くらいだといわれます。 調べた方としては、8割は意味のないものだと考えると、虚しくなりますよね。 ですが、安心してください。 集めた資料の情報を直接描写するのが大体2割くらいなのですが、調べた内容に関しましては細部でちゃんと活かされていきます。 例えば、中世ヨーロッパを土台とした世界観の小説を書いていたとしましょう。 主人公が街中を歩いていると、ふとある店が目に留まり、その店員と会話をします。 「あまり見ない魚だね」 「この魚は遠洋で獲れた、新種のものなんですよ」 他愛のない会話です。 ですが、ここが大陸の真ん中の街だったとして、一体、「この魚はどうやって運んだのだろう」と気になる読者はいます。 今のように氷もなく、遠洋から釣った魚をここまで新鮮な状態で運べるでしょうか? もし、何も調べずにこのような会話を何気なく書いてしまうと、「適当に書いてるな」と思われてしまいます。 ですが、中世ヨーロッパの世界を調べた後であれば、その当時はどうやって魚を運んでいたのか。 大陸だと魚は手に入りづらいから、ここは魚ではなく肉にしよう、など色々と違和感が見えてきます。 これは調べたからできることであって、想像ではなかなか難しかったりします。 このように何気ない数行の描写でも、調べたことは活きてきます。 8割が無駄になるなんてことはありません。 しっかりと調べていきましょう。

情報は謎で絡めて出す

色々と調べている中で「これは面白いネタだ」と思う情報が出てくるかと思います。 ですが、それをそのままストレートに書いてしまうと、ただのうんちくになってしまいます。 うんちくというのは好きな人は好きですが、興味ない人も多いです。 では、せっかくの面白いネタをどう活かすべきかというと、謎に絡めて出すとよいでしょう。 一つ例を出します。 あなたはテストや試験は好きでしょうか? 多くの人は好きではないと答えるでしょう。 では次に、クイズ番組は好きでしょうか? クイズ番組というのはいつの時代でも人気があるものです。 同じ、「問題を解く」という状況なのに、この差はなんでしょうか? これは問題の「提示の仕方」が違うからになります。 人間という生き物は好奇心があります。 謎があれば、解きたくなる生き物なのです。 なので、「情報」もただ、そのまま出すとテストや教科書のようになってしまいます。 そこで、「謎」というクイズのような形で出せば、答えを知りたくなり、「面白いネタ」も活きてきます。 また、クイズ番組は「回答者の反応」も楽しみの一つでしょう。 それも小説では活かすことができます。 登場人物に謎を解かせて、反応を描けばいいのです。 うんちくを上手く謎に絡めて描いている作品としては「オカルトちゃんは語れない」が参考になるでしょう。
この作品は「亜人」と呼ばれる特殊な能力や性質を持った人間が引き起こす事件を、科学的な検証も絡めて解く話になっています。 勉強の為に読んでみるのもよいでしょう。 それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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