小説の書き方 伏線の貼り方を解説

シナリオライター編
進撃の巨人やONE PIECEなど、「伏線」が凄いとされる作品が世の中には数多く存在します。 あなたが小説を書くときも、色々と伏線を張ることもあるのではないでしょうか。 ただ、この伏線というのは物語に必ず必要かというと、そうではありません。 伏線がなくても物語は成立します。 では、どうして伏線を張るのかというと、「スパイス」になるからです。 伏線がしっかり張られ、それを回収する際に秀逸だった際には、読者は驚き、さらに物語没頭していきます。 今回は伏線の貼り方についてを解説していきます。 最初に結論を書いておくと、伏線には2つの要素があります。 ・偶然を必然にする ・物語を面白くする では、詳細を解説していきましょう。

偶然を必然にする

あなたは物語を作る際に、「偶然」に頼っていないでしょうか? 例えば、主人公が女の子と一緒にいるところに、「偶然」ヒロインが通りかかる。 主人公が絶体絶命のピンチのときに「偶然」仲間が助けにくる。 などなど、「話の展開に困った」ときに、「偶然」を「無意識」に使ってしまいます。 ですが、この偶然というものは「ご都合主義」と読者に思われてしまう可能性が高いです。 偶然ばかりが続く小説は、読んでいてバカバカしくなり、「どうせまた偶然でピンチを切り抜けるんでしょ」となってしまいます。 ですので、「偶然」が出てくるとその分、読者は引いていくと思っておいた方がいいでしょう。 では、「偶然」にしないためにはどうすればいいのでしょうか。 そこで使うのが「伏線」です。 上の例の「主人公が女の子と一緒にいるところに、偶然ヒロインが通りかかる」の場合ですが、事前にこのようなセリフを出しておくと、どうでしょうか? 主人公がヒロインに、「今度の日曜日に遊園地に行かない?」と誘ったところ、ヒロインが「ごめんなさい。日曜は街で買い物する予定が入っているの」と答えます。 そして、主人公は断られてしまったので、予定が無くなり、気晴らしに町へ行くと女の子が困っていたので助けてあげます。 そのとき、ヒロインに見られてしまいます。 どうでしょうか? 確かに、ちょうどその場にヒロインが通りかかるのは「偶然」になりますが、「街にいる」こと自体は「偶然」ではなく「必然」になります。 「主人公が絶体絶命のピンチのときに「偶然」仲間が助けにくる」場合でも、前もって、仲間が「主人公が危ないと聞きつける」シーンを数行でも入れておくだけで、「偶然」ではなく「必然」となります。 このように、物語の展開に困った際に「偶然」を使いたくなったら、前もって「必然」になるように「伏線」を張っておきましょう。 その伏線があるかないかで、随分と作品のクォリティは違ってみえます。 これは別に最初から入れなくても「推敲」のときに、「ここ、偶然になってるな」と思ったら、前のシーンに伏線を入れておくという形でもよいです。 ですので、推敲の時に「偶然」がないかという観点でも見直しておくとよいでしょう。

物語を面白くする

伏線と聞くと、こちらの方をイメージする方が多いのではないでしょうか。 伏線を張ってから明かすまでの期間が長ければ長いほど、「秀逸」に感じるものです。 「そんなときから考えて、伏線を張っていたのか」と読者は度肝を抜くことでしょう。 そして、伏線を多く張っている作品は、「考察」ということで、読者が様々な「予想」をして盛り上がります。 以前の記事でも書きましたが、人というのは「謎があれば解きたくなる」生き物です。 謎を置いておくことで、読者はその謎の答えが知りたくて、作品を読み続けるでしょう。 ただし、この伏線に関しては張り方と回収の仕方を間違うと、一気に読者を冷めさせ、あるいは怒らせる結果となるので、注意が必要です。 また、伏線を張っておいて「未回収」というのも、読者の反感を買います。 張った伏線は必ず「回収」しましょう。 さて、では実際にどうやって伏線を張っていくのかを解説していきましょう。 物語を面白くする伏線には2種類があります。 それは「読者に気づかせる伏線」と「読者に気づかせない伏線」です。 この伏線の書き分けは簡単です。 読者に気づかせたい場合は「違和感」を出し、読者に気づかせたくない場合は「逸らせ」ばいいのです。 まずは、読者に気づかせたい場合の違和感に関してです。 違和感を読者に与えるには、そのシーンに合わない描写を入れることです。 あとはそのキャラクターがやらないであろう行動をする、などもあります。 あとは直接、キャラが「どうしてあいつはあんなことをしたんだろう」と明示してもいいでしょう。 進撃の巨人でいうと、一話の「エレンがなぜ泣いているのか」や一話のタイトルの「二千年後の君へ」「ミカサの頭痛」などがそれに当たります。 そうすれば、読者は「伏線を張った」と気付き、色々と考察を始めるでしょう。 次に、読者に気づかせたくない場合の逸らしについてです。 気づかせたくない伏線にあらかじめ気づかれてしまうと台無しです。 なので、さりげなく張るのですが、なかなか難しいです。 そこで、「逸らす」という手を使います。 伏線を張るときに読者の目を違うところへ向けさせるのです。 これはマジシャンがやる技術ですね。 「このコップにはタネも仕掛けもありません」と言って、観客に見せます。 観客の目は「コップ」に向かいます。 そのときに、違う場所でタネを仕掛けるのです。 これを小説で活かす場合は、「重要なことを言わせる」ところになります。 ストーリーの根幹についての話をしていたり、謎についての回答をしているときなど、自然と読者の目が「知りたいと思っている情報」に向いているときに、伏線を入れるのです。 読んでいるときに「あれ?」とは思うでしょうが、「知りたい情報の前」では気にならなくなり、読み進めることでしょう。 このように、伏線を駆使することで、読者はあなたの作品から目が離せなくなり、「早く次が読みたい」と思うようになります。 ここで最後に注意してほしいことの解説をします。 伏線を張ったら「必ずメモ」をとるようにしてください。 そして、常にそのメモを見て、「伏線と齟齬が無いか」を確認しながら書き進めてください。 頭の中で覚えてるから大丈夫、とは「絶対に」考えないでください。 「必ず」メモを取ってください。 上で、伏線はスパイスだと書きました。 スパイスは「絶妙」だからこそ「美味しい」のです。 間違ったスパイスは、味を「壊し」ます。 「伏線を張った」のに、その伏線と矛盾ができると、読者は本当に「萎えます」。 これはあなたが、読者として作品を読んだときでも、経験していると思います。 あれだけ引っ張っていた伏線なのに、いざ回収されたら、「あのシーンと矛盾が出た」となれば、怒りを覚えないでしょうか? これは本気で「考察」していれば、しているほど怒りの強さは高まっていきます。 この読者の「怒り」はかなり厄介です。 物語が面白くないという場合は「面白くなかったな―」で終わりですが、怒りは読者に「行動」させてしまいます。 今はSNSが発達しています。 容易にSNSで書き込みや拡散されてしまいます。 そうならないためにも、伏線を張ったら、必ずメモを取ることと、そのメモを見ながら書き進めるということをしてください。 もし、それが難しいという場合は、伏線は張らない方がいいでしょう。 伏線は物語を面白くするスパイスですが、間違うと猛毒になってしまいます。 扱いには細心の注意を払いましょう。 一つ、例をあげてみましょう。 昔、「あなたの番です」というテレビドラマがありました。 このドラマは本当に伏線の「見せ方」と1話のラストの終わらせ方が秀逸でした。 一度見てしまうと早く続きが見たいと感じた視聴者が多く、当時はかなり話題になりました。 ですが、このドラマは「視聴者の興味を引くためだけ」の伏線が多かったのです。 謎の提示の仕方が上手かったため、答えが知りたいという思いがドンドンと募り、のめり込んでいきました。 ですが、いざ、最終回になってみると「未回収」や「強引な回収」だったため、台無しと感じた視聴者も多かったです。 これをやってしまうと、「ああ、この作者は何も考えないで書いてたんだな」と思われてしまいます。 そして、このガッカリ感は読者の「印象に強く」残ります。 読者によっては次のシリーズが出ても手に取ることはないでしょう。 いかがだったでしょうか。 伏線を張る時には細心の注意を払って張るようにしてください。 それでは今回はこの辺で。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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