小説家やシナリオライターになるための勉強法は、考えること

転職前にやるべきこと

小説家やシナリオライターになりたい。
モチベーションも高く、努力する覚悟がある。
でも、どうやって勉強していけばいいかわからない。
そんな場合にどうすればいいかを解説します。

最初に

結論を言います。
どう勉強していけばいいか。

それは
『自分で考える』
です。

「は?何言ってんだ、こいつ」と思ったでしょうか。
いきなりこんなことを言われても意味がわからないかと思いますので、解説していきます。

勉強の方法は人それぞれ

例えば、シナリオライターになりたい人が10人いた場合、それぞれ勉強の方法は異なっていきます。
もちろん、シナリオの書き方などのルールや日本語の勉強は共通してやるべきところです。

スポーツを例にしてみるとわかりやすいです。
スポーツ選手になりたいと言っても、野球選手とサッカー選手、テニス選手とでは練習方法が違います。
書き方のルールや日本語の勉強は、スポーツでいう走り込みなどの基礎的な練習になります。

シナリオライターが10人いたとしても、どんなジャンルを書きたいかで勉強方法が違ってきます。
シナリオライターになりたいと言っても、ゲームなのか、アニメなのか、ドラマなのか、
さらにはコメディなのか、サスペンスなのか、ホラーなのかなどのジャンルがあります。

それぞれ、目指したい方向の作品に触れたり、書いたりすることが勉強になります。
また、目指している系統の作品を見るだけではなく、他のジャンルに触れることも勉強になります。

コメディタッチの作品を作る際に、落語やコント、バラエティを見ることで勉強になったりもします。
逆にリアルタッチのシリアス系の作風を目指すのであれば、心理学や行動統計学に触れてみても勉強になりますし、
実際に人を観察してみると気づくことも多かったりまします。

つまり、どんな作品を目指すかで勉強方法もガラッと変わってくるわけです。

自分で考えることが大事

上記で書かせていただいた通り、勉強方法には色々なものがあります。
だからこそ、その勉強方法が自分の為になるのかは、『自分で考えることが必要』となります。

例えば、小説の場合、まずは好きな小説を書き写してみる、というのがあります。
これは小説のルール、表現方法、文章の流れや言葉の使い方など、作者の様々な技術を学ぶことができます。
ですが、そこを意識しないで、単に文字を写すだけだと、効果は思ったほど望めないわけです。

私は昔、剣道をやっていたのですが、練習では必ず『素振り』をします。
練習の流れで、単に竹刀を振っていただけです。
素振りをすることで力はつくかと思います。
ですが、本当は『どうやったらより早く、上手く竹刀を振れるかを探る』練習法です。
それを意識するかしないかで、効果は大きく違ってきます。

なので、『その練習は、何のためにやるのか』と『どういう部分を吸収したいのか』というの『自分で考える』必要があるのです。

創作物は作家により、当然ながら違います。
つまり、どんなものを書くかが十人十色です。
なので、プロの練習法をやったからといって、プロになれるわけではありません。
あなたにあった練習法で、あなたの道を突き詰めた先に、プロの実力が身に付くわけです。

私もよくやってしまうのが『練習が目的』になってしまうことがあります。
有名な作家がやったことをやれば、同じような技術が身に付くと思い込み、何も考えず、ただその練習法をなぞってしまうとあまり効果が得られません。

これは漫画の話になってしまうのですが、『バカボンド』の武蔵と伝七郎の勝負の話を読んだときに、私は衝撃をうけました。
少し内容を書かせていただきます。

京に出てきたばかりの武蔵はいきなり、名門の吉岡道場に道場破りをしかけます。
そこで、吉岡伝七郎と戦うことになります。
その時点では、二人は互角、やや伝七郎の方が強いくらいでした。
しかし、数年後には二人の実力は大きく開いてしまいます。

数年の間、武蔵は各地を旅し、どうしたらより強くなるのかを模索していきます。
その間、伝七郎は道場で特訓していきます。

二人の差として描かれるのは、
伝七郎は柳生石舟斎に会いたいと正面から申し込み、断られて何も得ずに帰る羽目になります。
ですが、武蔵はどうやったら石舟斎に会えるかを考え、半分、強引に石舟斎に会うことを果たします。
石舟斎に会い、交わした言葉は少なかったですが、得るものは大きかったのです。

また、決戦の前、伝七郎は木刀で石を叩くという特訓をしています。
幼いころから繰り返してきた特訓法です。
おそらく、父である吉岡拳法に言われた特訓法なのでしょう。
その練習をすれば、父のように強くなれると信じて、続けてきたのでしょう。

そのとき、武蔵の方は雪だるまを小枝で切るという練習をします。
どうやったら人を上手く切れるのかを、常に考え、剣を振ります。
また、面白いのが農業でさえも剣に通じるものを見つけ、剣の道をさらに極めていくのです。

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これは漫画の世界だけの話ではなく、現実でも大事な考え方だと思います。
『どうやったら、今よりも上手くなれるのか』を考え、試行錯誤するからこそ、新たな道が見えてくるというわけです。

たしかに、量をこなすことは大事です。
ひたすら書くことでも上達は見込めるでしょう。
ですが、その中でも得るものがない場合は、成長の速度は落ちてしまいます。

考えることが大事なのです。
面白そうな練習を見つけたら、試してみて、得ることがあれば続ければよいですし、自分に得るものがなければ辞めてしまってよいかと思います。
例え100万人に効果的な練習法でも、あなたに効果的な練習法ではない可能性もあるわけです。

自分に合った練習法を、自分で考えて、それを信じて進んでいくことが何よりも大事なのではないでしょうか。
(これは他人の意見を全く聞くなということではないです)

小説家やシナリオライターは、誰かが言う練習をひたすらこなして、ならせてもらう職業ではありません。
勉強して実力をつけて、自分でなる職業です。

「どうやって努力したらいいかわからない」と思ったら「どうやれば今よりも上手くなれるか」という視点で考えてみてはいかがでしょうか。

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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