ライターだけではなく、近くに物書きがいる場合に感想を求められることが多くなります。
そんなとき、一体、どのようにして感想を言えばいいのかのコツを書きたいと思います。
面白い面白くないだけじゃダメ
読んだ後、「面白い」「面白くない」だけでは、相手も要領を得ない感じになります。
たとえ面白かったとしても、一体どこが面白かったを聞きたいはずです。
一言で終わらせるのではなく、具体的な意見を聞きたいと思って読んでほしいと言っているわけですから。
ただし、「俺の書いたものは面白いだろ!」という、こっちの意見を聞かないような人は、何を言っても無駄です。
その場合は「面白かった」とだけ言うのが無難です。
そんなときに、どんなところが?と続けて聞かれたら「世界観が好き」とか「文章が好き」と言っておきましょう。
変に「キャラがいい」や「ストーリーがいい」と言うと、相手のテンションが上がってグイグイ来てしまいます。
本当にそう思ったなら、その人と話して盛り上がりましょう。
好みにより過ぎない
監修や感想を求められたときに、つい言ってしまうのが自分の好みの視点での話しです。
好みという部分は人間なので、除外して考えることは難しいです。
というより、無理でしょう。
大体、好みによって面白い、面白くないというのを判断しますから。
ですので、自分の好みの視点で感想を言うのはよいですが、それで終わってしまうと残念な顔をされてしまいます。
(面白いと言った場合は別ですが…)
そこで、自分の好みだけではなく、下記に書いた内容も付け加えるようにすると、きっと相手も喜ぶはずです。
もっと面白くするにはどうしたらいいかを考える
監修や感想を求められた場合、基本は「もっと面白くするにはどうしたらいいか」という視点で見ましょう。
荒を探して羅列すると、どんな相手でも不機嫌になってしまいます。
(自分は面白いと思って書いているのですから)
また、面白い部分だけを探したりするのは、相手は機嫌がよくなりますが、その場で留まってしまいます。
やはり、せっかく感想を言うのですから、相手には何かしら向上してほしいものです。
面白かった場合は、どこがどうして、どういう理由で面白かったかを伝えるのがいいと思います。
もし、あなたが書く側の人間であれば、自分に対しての勉強にもなります。
人に話すことで再認識したりもできますので。
代案を出すようにする
もし、微妙な部分があった場合は指摘するだけではなく、「こうした方がいい」という代案を出してあげましょう。
代案を出すというのは、本当に自分に対しても勉強になります。
「ヘタッピマンガ研究所」でも書かれていましたが、
ハンターハンターや幽☆遊☆白書の作者、冨樫義博先生も、物語を読みながら「自分ならこうする」などと考えながら読んでいたそうです。
その積み重ねで、あんな凄いストーリーを描けるようになったんですね。
矛盾がないかを中心に見る
もし、代案などが出せないという場合は、矛盾がないかを見てみましょう。
書いている本人は、意外と把握できていなかったり、脳内変換をしていたりするので矛盾ができていたりします。
矛盾は世界観ですとか、設定ですとか、あとはキャラクターの性格などがあげられます。
例えば、鋼の錬金術師で、無からは生命を生み出せないという設定があるのに、岩の龍を生み出してしまうなどです。
あとは、エドが小さいといわれてもスルーするとかですね。
特にキャラクターのブレは、読者を一気に冷ましてしまいます。
ただ、伏線であえてそうしている部分もあります。
それでも、読む気がなくなるほどの(別キャラのようになっている)場合は、言ってあげましょう。
そういう部分も書いている方は見えなくなっています。
あくまで自分の意見だと話す
これは前置きとして言っておいたほうがいいですね。
特に指摘部分が多い場合は、前もって言わないと喧嘩になってしまいます。
たとえ、仲がいい相手だったとしても、書くために注いだエネルギーは相当なものですから、それが否定的に見られてしまうと面白くないものです。
直す、直さないは相手に任せた方がいいでしょう。
ただし、監修の場合は違います。
こちらがクライアントとなりますので、修正してほしいという要望はしっかりと伝えましょう。
逆にそのままにしておく方が問題となります。
つまり、何かあった(ユーザーからクレーム等あった場合)は少なからず監修者の責任にもなりますので、その心積もりで監修してください。
100パーセント自信を持てる状態に仕上げるのが、監修の仕事になります。
正解ではない(正解はない)
最後にひっくり返すようなことを書きますが、必ずしも自分の意見が正解ではないというのも覚えておいてください。
というより、物語には正解がないと言った方が正しいです。
ある人にとっては最高の作品でも、違う人にとっては最低の作品になり得るのが物語になります。
自分の意見に固執するのではなく、相手にはあくまで一意見だと伝えましょう。
監修の場合は書き手の意図をちゃんと聞き、その上で修正するかどうかの判断をしましょう。
迷った場合は上司や同僚に相談するのもよいです。
自分だけの視点ではなく、俯瞰した視点が監修には必要になってきます。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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