イベントにおけるゲームストーリーの作り方の3つの注意点

シナリオディレクター編

ソーシャルゲームのストーリーの中でも重要視されるのがイベントシナリオです。
もちろん、メインストーリーやキャラクタークエストとは違う注意点があります。
今回はソーシャルゲームにおけるイベントストーリーを書く上での注意点を解説していきます。

イベントストーリーをやるタイミングが違う

まず考えるべき点として、イベントストーリーをやるときの状況がユーザーによって違うというのがあげられます。
イベントが開始されると、全ユーザーが一斉にスタートする形になります。

開始するタイミングは一緒ですが、ユーザーの状況は様々です。
たとえばユーザーレベルが120のユーザーもいれば、ゲームを開始したばかりのユーザーレベルが1のユーザーもいます。

ということは、ユーザーの中で「ゲームに対する知識」が全然違うということが考えられます。

メインストーリーをやっていれば当然わかっているだろうということも、ゲームを始めたばかりのユーザーは知らないということが起こりえます。
たとえば、下記のような内容です。
・世界観
・ゲーム内設定
・キャラクター
・キャラクターの関係性

知ってて当たり前という感覚で書いていくと、置いていかれてしまい、訳が分からないというユーザーが出てきてしまいます。
この辺りはゲームストーリーを熟知していればしているほど、忘れがちになってしまいます。
そもそも「こんなところに疑問を持つ」という考えすら出てこないということがあります。

ソーシャルゲームにおいて、「イベント」は「おいしい」ものとして認識されています。
ですので、ゲームを開始したユーザーもかなりの確率で参加していきます。
ですが、ここで「ストーリーが訳が分からない」という理由で離脱されてしまうという危険が出てきます。
それでなくても、ソーシャルゲームでは新規のユーザーは喉から手が出るほど欲しいのに、です。

そうならないためにも、ちゃんと初期ユーザーにもわかりやすいストーリー作りが求められるわけです。

説明はほどほどに

とは言っても、イベントのたびに一から説明していくと今度は中級者や上級者が「もう知ってるよ」ということばかり書かれるとそれはそれで萎えてしまいます。
それに説明で文字数もかさんでしまうので、助長になってしまいます。

それではどうしたらいいのかというと、説明は「最低限」にするのがいいでしょう。
ストーリー上、どうしても知らないと話がわからなくなる箇所のみ、端的に説明していきます。
「キャラクター」や「キャラクターの関係性」に関してはストーリーの軸となるところなので、最初に説明や補足を入れるようにしましょう。
中級者や上級者でも忘れている場合もありますので、説明は結構大事な要素となります。

世界観や設定に関しては、特に説明しなくても何となくは感じられるところです。

説明というのは難しいところで、説明不足だとユーザーはストーリーについていけなくなり、面白くなく感じてしまいます。
逆に説明が多すぎても、ユーザーにはストレスに感じて、面白くなく感じてしまいます。

小説でもよく言われることですが、冒頭から説明文を入れるとそこで読むのを止められてしまうので避けるというのが定石になっています。

説明は最低限、最小の長さに工夫していくといいでしょう。

施策内容と合わせたストーリーに

ゲームでは必ず「施策」を中心に考えるようにしましょう。

たとえば、そのイベントの「目玉」がキャラクターだとしましょう。
イベントを最後まで進めれば、キャラクターが手に入るというイベントは、ソーシャルゲームではよくある施策です。

その場合は、必ずその手に入るキャラクターが主役になるようなストーリーにしましょう。
まったく、そのキャラクターが出てこければ、最後に手に入れてもあまり充実感はありません。

逆にイベントストーリー内でそのキャラクターを魅力的に描ければ、「ほしい」とユーザーに思わせることができます。
そうなれば、ユーザーも頑張ってイベントに参加していくでしょう。

さらに、そのイベントでそのキャラクターのファンを作れば、改めてそのキャラクターのVer違いを出すこともできます。
イベントはキャラクターを見せれる重要なところです。

また、イベントの目玉がキャラクターではなく「武器」や「道具」という場合もあります。
その場合は武器や道具がいかにいいものかを中心にしたストーリー内容にするべきです。

ここで注意なのですが、いくら武器やキャラクターを立てるためとはいえ、そのことだけを考えて作ってはいけません。
あくまでイベント「ストーリー」です。
ちゃんとお話としての面白さも追及していかないと、ユーザーはイベントシナリオを読んでくれません。

しっかりとしたストーリーを考えていくようにしましょう。

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それでは今回はこの辺で。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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