あなたは自分の書いた小説や、面白いと思った作品に関して意見をもらったときに、聞いた人によって「面白い」と言われたり「面白くない」と言われたり、意見が全然違うという経験はないでしょうか?
私も以前から、同じ作品なのに人の評価が違うことに疑問がありました。
面白さとは一体なんなのか?
今回はシナリオにおける面白さとは何かについて解説したいと思います。
この話は『監修』をする際にも、とても重要になってきますので、頭の片隅に入れて置いた方が良いかもしれません。
最初に結論を書いてしまいます。
面白さというのは『見る人によって全く違う』、です。
100人いれば100人それぞれの面白さを感じるところが違うと言えるでしょう。
※面白いと感じる箇所が同じということはありますが、全てに関して完全に一致することはないでしょう
当然でしょと思ったでしょうか?
はい。その通りなのですが、これは意外と忘れてしまう部分になります。
ですが、『人によって全く違う』というのは物語を作る上での『根幹』に関わってきますので、常に意識しておくようにしましょう。
人によって違うとなぜ意識するのか?
次に、面白さが人によって違うということを意識するのはなぜかを解説します。
まず、大前提の考え方として、『全ての人が面白いと思う物語は存在しない』というものがあります。
どんなに売れている漫画や映画、小説であろうと、読む人全員が面白いというものは絶対に存在しません。
鬼滅の刃やONE PIECE、ドラゴンボールのような全世界でヒットしている漫画でも、絶対に『面白くない』と感じる読者がいるということです。
例えば、鬼滅の刃を3歳の女の子達に読んでもらった場合、全員が面白いと言うかというと、おそらく面白くないと答える子の方が多いのではないでしょうか。
では、次に、もし、その『面白くない』と言う人の意見を取り入れていくとどうなるでしょうか?
今度は『面白くない』と言った人が『面白い』という可能性は高くなりますが、逆に今まで『面白い』と言っていた人が『面白くなくなった』と言う可能性も高くなります。
つまり、新たなファンを取り入れようとして、今のファンが離れていくという現象が起きてしまいます。
これはどちらがいいのか、というのは状況によって変わってきますので、正解などはありません。
ただ、確実に言えるのは上で書いたように『まず、大前提の考え方として、『全ての人が面白いと思う物語は存在しない』ということです。
どんなに悩んで、どんなに調整したところで、全員が『面白い』と感じるものは作れないということです。
このことを前提として、あなたが書いた物語について考えてみましょう。
例えば、あなたが書いた物語を様々な人に読んでもらうとします。
当然、言われること(感想)はそれぞれ違うでしょう。
では、その感想を全て、その作品に入れ込む(修正する)とどうなるでしょうか?
おそらく、その物語はドンドン破綻していくでしょう。
まとまりがなく、一体、何を目指した作品なのだろう、と疑問になる作品になっていくでしょう。
誰に対して面白いと思って貰うのか
ここは非常に大事な部分だと言えます。
あなたが書いたシナリオに対して、どんなユーザーに面白いと思って貰うかになります。
ゲーム開発の根幹にも関わることですから、ないがしろにしては絶対にいけません。
色々なゲームをしている内に、こんなことを思ったことはないでしょうか?
『ゲームシステムとストーリーが、なんか合ってない…』
これはシステムとストーリーを全く、別に考えて作っているからになります。
本来、「こういう世界観だから、こういうバトルの雰囲気が良い」というような方向性で考えます。
逆に「こういうバトルシステムだから、こういう世界観がいい」と考える場合があります。
ここが繋がっていないので、チグハグ感が出てしまうわけです。
これはプロジェクトリーダーに、ユーザーのペルソナを作ってもらうのが一番です。
ペルソナといっても、アトラス社のペルソナシリーズのことではありません。
簡単に言うと、対象ユーザーの想定です。
こちらは話すと長くなるので、改めて、記事にしたいと思います。
とにかく、そのペルソナに対して、「面白い」と思ってもらわなければなりません。
逆に言うとペルソナに当てはまらない人の意見に関しては取り入れない方がよいでしょう。
というより、取り入れてはいけません。
ここを間違えてしまうと、せっかく作品を読んでもらい、感想を貰ったとしても逆効果になってしまいます。
ですので、作品を作る際に一番最初に考えることはネタやストーリー、テーマなどではなく、必ず『ペルソナ』を設定するところから始めなければなりません。
なぜなら、ペルソナに沿って、『面白さ』を構築していくことになるからです。
面白さは人によって違うので、誰に向けた面白さを設定することがまずは重要だとご理解いただけたのではないでしょうか。
まとめといたしまして。
『面白さというのは見る人によって全く違う』ことを念頭に置いて、作品作りをしていくとよいでしょう。
今日のところはこのへんで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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