小説を書き始めようと考えた時、まずは小説の勉強することになります。
よく、何も勉強せずに書き始める人がいます。
このブログで何度も書きましたが、勉強しないで小説を書くのは、全く練習しないでスポーツの試合に出るようなものです。
結果は見るも無残なものになります。
しかも、スポーツとは違い、書いている本人には、無残なものになっていることには気づきづらいという罠があります。
なので、必ず、勉強してから小説を書きましょう。
なにをやるにしても練習は必要です。
小説だけ、なんの練習もしないで書けると思うのはおかしいですよね。
では、どうやって勉強するかというと、下記の記事で解説しているので是非、読んでみてください。
さて、上の記事で勉強の仕方がわかったかと思いますが、こういう疑問も出てくると思います。
小説の作法本は読まなくていいのか、というものです。
今回はこの作法本を読むタイミングについて解説していきたいと思います。
最初はお勧めしない
まず、まだ一度も小説を書いていない状態で作法本を読むのはお勧めしません。
なぜかというと、勉強で作法本を読み始めると、ノウハウコレクターに陥る可能性があるからです。
多くの人は、勉強で作法本を読もうとまではなりません。
大体は自己流で書き進めたりします。
ですが、作法本を読もうと考える人は完璧主義者とまではいかないにしても、「どうせ書くなら、クォリティが高いもの」という考えで、小説のノウハウを求め始めてしまう人が多いです。
そして、この作法本というのは世の中に、それこそ星の数ほど存在します。
どこかで見切りをつけて、読むのを止められるといいのですが、ここでハマってしまうと、本を読むことばかりで「実際に書くこと」ができなくなる可能性があります。
これはマズイというのは、なんとなくわかるはずです。
スポーツの練習でも、理論や試合をするプロ選手の動画を見ているだけでは、実際に上手くはなりません。
身体を動かして、初めて上手くなるのです。
これは小説も同じです。
小説を書くのも一緒で、実際に書かないと成長はしません。
なので、まずは上の記事の練習法をして、「実際に書く」ということをしてください。
作法本を読みたいと思っても我慢です。
では、なぜ、我慢してまで作法本を読まないようにするかというと、ノウハウを知ってしまうと、頭の中に理論が溜まっていきます。
これ自体はいいことなのですが、実際に、自分で小説を書いたときにその理論とのギャップが大きすぎて悩むことになります。
上でも例を書きましたが、頭の中でイチローのバットの振り方が正確に再現できていたとしても、実際に自分の体をその通りに動かすことはできません。
小説でも同じです。
いくら理論を頭に入れても、実際に小説ないで使っていくことで身になっていきます。
また、実際に書いていないと、その理論に関して「なぜ、そうした方がいいのか」というのがわかりません。
わからない状態で使っていても、やっぱり、身にはなりません。
読むときは行き詰ったとき
では、どのタイミングで読むべきかというと、「行き詰った」ときです。
どんなものにでも、続けていると「壁」というものに当たります。
小説でも、当然、この壁というものが存在します。
そうなった際に、作法本を読んでみるといいでしょう。
つまり、中級者以上になったときに読むのをお勧めします。
中級者になれば、それなりのスキルも溜まっています。
その状態であれば、作法本に書かれていることも「本当の意味で」理解できるでしょう。
また、作法本に関しても、様々な種類の本が出ているので、ちゃんと自分が今、どういうところで悩んでいるかという部分に関して書かれているものを読みましょう。
闇雲に読んでいても、自分が知りたいことが書いていない場合があります。
そうなると、読んだことは無駄にはなりませんが、悩みの解決にならないので、遠回りになるでしょう。
また、もう一点、注意点があります。
小説は「文学」です。
ある程度、手法はありますが、「正解」というものがありません。
本を書いた作者も、同じように悩んだ結果、こうやって壁を越えたという方法を教えてくれているのです。
ただ、その壁の乗り越え方というのは、全ての人が同じなわけではないのです。
逆に言うと人それぞれなのです。
なので、本を参考に、「自分なりに考えて」壁を乗り越えるしかないのです。
なので、中には「本の作者と合わない」場合があります。
スポーツで言うと感覚でものを伝える人と、理論立てて教える人の違いくらい、書いてあることが全然違っていたりします。
なので、「自分に合いそうな人」の本を見つけるのが一番いいでしょう。
逆に「自分に合わない」と思った場合は、書いてあることを無理やり使おうとしない方がいいです。
かえって、自分なりのフォームが崩れてしまう可能性があるでしょう。
なので、作法本に書いてあることは「必ずしも正解ではない」ということを頭の隅に置いておき、「あ、これは使えそう」と思う部分を取り入れるくらいの感じでよいでしょう。
ガチガチに考えてしまうと、それに縛られてぎこちない小説になるか、そもそも書くことができなくなってしまいます。
あまり肩ひじ張って、難しく考えず、小説を書くことを楽しみましょう。
作者が楽しめていない小説は、読んでいて読者もそれを感じるものです。
自分がまずは楽しむことを一番に考えて書いていきましょう。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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