簡単!対決シーンを盛り上げる方法1

シナリオライター編

見せ場である対決のシーンが、どうにも盛り上がりに欠けることがないでしょうか?

特に小説などでは、文章なのでアクションシーンの描写は難しいため、ラノベなどでは対決シーンではなく日常の会話シーンの方に力を入れている作品も多いです。

ですが、対決シーンというのは作品の見せ場です。

そんなシーンをさらに盛り上げることができれば、あなたの作品は一段階レベルアップすること間違いなしです。

盛り上げる方法は2つありますが、今回はその1つ目を解説していきます。

最初に結論を言ってしまうと、「対立シーンの『途中』で過去シーンを入れる」です。

では、細かい解説をしていきましょう。

挿入場所が重要

過去シーンを入れるという方法は、よく漫画で見られる技法になります。

戦っている途中で回想に入るというものです。

これを聞いて、「なーんだ、そんなことか」と思ったでしょうか。

そうなんです。

この技法は本当によく使われます。

つまり、よく使われるということは「効果的」なのです。

ですが、考えてみてください。

小説ではあまり使われていないのではないでしょうか?

あなたの作品で「対立の途中で過去シーン」を入れているものはありますか?

そう言われるとあまり使っていないのではないでしょうか。

それはなぜかと言うと、小説の場合は「時系列を無暗に変えない」というのが基本です。

その基本にのっとって、対立シーンという重要なシーンでは時系列を変えたりしないのではないでしょうか。

ただ、注目して欲しいのは「無暗に」変えない、です。

つまり、必要なところでは変えていいのです。

では、なぜ、対立シーンの「途中」がよいのでしょうか?

一見すると、対立シーンという見せ場で回想なんて入れると、シーンが止まってしまうというデメリットがあります。

確かにそのデメリットはあります。

ですが、それ以上に効果があります。

というのも、対立シーンは見せ場であり、読者も『集中』して読むところです。

その集中状態のまま、回想シーンを読んでもらえるというわけです。

同じ回想シーンを入れるにしても、対立シーンの途中で入れる場合は、日常シーンのどうでもいいときに入れる場合では、読者の中の印象度も違ってきます。

そして、回想シーンでさらに盛り上げた感情で、また対立シーンに戻って来るので、読者からしてみたら、盛り上がった状態で続きを読むことになります。

入れるシーンは目的の確認シーン

次に、回想シーンにはどういうシーンを持って来ればいいのかです。

もちろん、全然関係ないシーンを入れてはいけません。

逆効果です。

ここで入れるシーンは「なぜ、主人公は勝たなければならないか」という理由になるシーンです。

例えば、「ヒロインと勝つと約束している」「母親の想いを背負っている」「妹が家で待っている」などなど、主人公が『負けられない理由』の部分です。

これは既に提示している部分でもよいです。

ただ、新たにその理由を「語っている」シーンを出せばよいです。

例えば、スポーツもので「負ければ引退」という理由があったとします。

これは試合前にわかっているとします。

ここで、試合中に入れる回想シーンは、「ヒロインに絶対に勝つと約束している」シーンになります。

さらに入れるシーンは必ず「会話シーン」にしてください。

なぜ、会話シーンかというと、「感情が出る」からです。

登場人物の感情が高まれば、読者の感情も高まります。

逆に説明文だと読んでいて苦痛になりますので、マイナス効果になってしまうのでやめましょう。

短く簡潔に

入れるシーンは必ず最小限にしてください。

上でも書いてますが、「回想シーンを入れる」ということは、現在のシーンを「止める」ことになります。

その間は物語が動かないことになります。

読者としては「早く次の展開が見たい」と思っている中で、止めすぎるのも冷めてしまいます。

なので、シーンはより簡潔に、かつ感情が最高潮に盛り上がるシーンを選んで入れてください。

回想シーンで、改めて「主人公が負けられない」という状況を読者に確認してもらい、読者にも「負けれらない」という思いを持った状態で対決シーンを描けば、読者の感情が盛り上がるわけです。

素早く感情を盛り上げて、戻ってくるようにしてください。

なので、このシーンはじっくり考えて選定するようにしましょう。

また、ある程度のバックボーンはこのシーンの前に出しておくようにしましょう。

今まで全く伏線も描写もなく、突然、今まで出てきてもいなかった過去の話を出しても、読者は戸惑ってしまいます。

過去を「補強する」くらいの状態にしておきましょう。

1作品に1回だけ

まず、最初に注意点として、この方法が使えるのは1作品に1回だけにした方がいいでしょう。

盛り上がるからといって、対立のシーンを描くごとに入れていると、読者は飽きてしまいます。

どんなにいい技法でも使い過ぎれば逆効果になってしまいます。

なので、使うべき箇所はラストの対立シーン、もしくは中盤の大事なシーンにするべきです。

1度きりの、見せ場で対立シーンを盛り上げてみましょう。

この技法はバトル漫画でよく見られます。

使ってないバトル漫画を探す方が難しいほどでしょう。

ですが、この技法を使っていない有名なバトル漫画があります。

それは「ドラゴンボール」です。

ドラゴンボールはキャラの目的は「地球を守る」という単純なものです。

また、キャラクターの心情も掘り下げません。

純粋に「バトルの描写のみ」で盛り上げています。

ここがドラゴンボールがレジェンドと呼ばれる所以なのでしょう。

では、ドラゴンボールでは、どうやってバトル描写で盛り上げているかというと、それは簡単!対決シーンを盛り上げる方法2の方で書きたいと思います。

それでは今回はこの辺で。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました