小説というのは誰でも書くことができます。
例え、小学生でもクオリティは置いておいて、書くこと自体は可能です。
また、小説の投稿サイトが発展している現代では、書いた小説を様々な人に読んでもらうことができます。
ですが、よく、中学生の書く小説は酷いと言われることが多いですね。
ある意味、誰にも読まれないよりは、酷いと言われても様々な人に読んで貰える方がいいのですが。
ただ、書いた本人としては「酷い」と言われるのは辛いはずです。
誰だって辛いです。
今回は中学生でも酷いと言われないような小説の書き方を解説します。
しっかりと勉強する
まず、これは中学生だけに言えることではないのですが、何の勉強もせずに書き始めるから「酷い」と言われるのです。
全く勉強してないのにテストを受けて、良い点が取れるでしょうか?
全く練習しないでテニスの試合に出て、勝てるでしょうか?
何の勉強もしないで小説を書くということはそういうことです。
なので、必ず、小説の勉強をしてください。
九九も覚えていないのに割り算をしようとするから、答えにたどり着けないんです。
中学生だから酷いというわけではなく、勉強してないから酷い小説になってしまう、というのが正しいと言えるでしょう。
小説の勉強方法
あと、中学生にありがちなのが、本の読んでいる量と語彙力が少ないというのもあります。
語彙力と表現のパターンが少ないと、文章が単調になり、どうしても稚拙に見えてしまうのです。
ということで、まずは「小説をたくさん読む」ということを始めてみてください。
別に面白くない作品を無理やり読む必要はありません。
パラパラとめくって、面白そうと思った作品を読んでください。
当然ですが「漫画」ではいけません。
今回の「小説をたくさん読む」目的は「表現方法」を増やすことになりますから、「漫画」ではいけません。
「漫画」や「映画」を見るのは、「ストーリーを勉強する」際になります。
どれを読んだらいいかわからない場合は、「ハリーポッター」シリーズを読むと良いでしょう。
ハリーポッターの作者であるJ・K・ローリング先生は、自分の子供向けてハリーポッターを書いています。
なので、当時11歳の子供に向けて、賢者の石を書かれているので、表現方法も11歳向けになっているので、読みやすくなっています。
巻数が進むに従って、対象年齢が上がっていくので、表現方法も増えていきます。
そういう点で言うと小説に慣れるという点で、ハリーポッターシリーズはお勧めになります。
図書館にあるはずなので、借りて読んでみましょう。
次に、書き写すということをやってみてください。
やはり、読んだだけだとどうしても使いこなすことはできません。
参考書をただ読んだだけではいけないのと一緒で、問題を解いて初めて身に付きます。
書き写す際には、どういう描写をしているのかを注目しながら書き写してみましょう。
また、何度か同じシーンを繰り返して書き写すのもよいですね。
漢字を何度も書いて覚えるのと同じで、何度か書くことで身になっていきます。
これは手で書かなくても、パソコンで打ち込む形でも問題ありません。
背伸びをしない
練習が終わり、いざ、初心者が小説を書き始めようとしたときによくやってしまう失敗があります。
それは「知らない世界」を書くということです。
プロであれば、「知らない世界」を書く際に「色々と調べ」ます。
取材したり、参考文献を読み漁り、「知らない世界」を「知っている世界」にしてから書き始めます。
ここを調べないで書くと、絶対に読者にバレます。
その世界は薄っぺらく、嘘くさい世界になります。
知らない世界を想像で書くから、「酷い」作品になってしまうわけですね。
例えば、警察官の話を書こうとします。
漫画やドラマなどの知識で書くと、どうしても嘘くさくなります。
なぜなら、漫画やドラマなどは、全ての事柄を描いてないからです。
つまり、自分で小説を書いている際に、漫画やドラマでは「描かれていない部分」に関しては、「想像で書く」ことになり、その想像で書いた部分が嘘くさくなるというわけです。
なので、その部分をしっかり調べて書く必要があります。
世界観や設定に関しては、「調べる」ことで解決させることができます。
ですが、「キャラクター」だけは、本当にどうしようもありません。
HUNTER×HUNTERの冨樫先生は、キャラクターは作者を反映したものとおっしゃっています。
つまり、あなたが今まで経験してきた中からでしか、キャラクターを作ることができません。
中学生の場合、この「経験」の部分がどうしても劣ってしまう場合が多いのです。
例えば、大人やおじいさんのキャラクターを描いたとしても、どこか台詞や行動が「子供っぽく」なってしまうのです。
なので、大人が読むと、「いや、そんなことは言わないよ」「そんな行動はしないよ!」と突っ込まれることになるのです。
では、中学生は小説を書けないのか? 書いてはいけないのか? というと、そうではありません。
逆に、中学生である、今でしか書けないものがあるので、そこを書いていけばいいのです。
つまり、「中学生の中の世界」を書けばいいのです。
主人公も中学生にし、周りのキャラクターも中学生くらいの年代にします。
あとは、ギリギリ、先生のキャラクターを出すくらいでしょうか。
とにかく、現時点のあなたが「よく知る世界」を描いていくのです。
経験したこともないのに、「主人公がブラック企業に勤めていて~」なんて設定で書くと、「いや、それはブラック企業じゃなくて、普通だから」とか、「さすがにそんな会社はないよ」となり、一気に嘘くさくなります。
あと、上司もあり得ないくらい理不尽なことを言いだしたり、とかですね。
そんな、よくわからない世界を書いている場合ではありません。
同じ中学生と言っても、10年前の中学生と今の中学生では考え方や学校での過ごし方が違います。
今の大人が中学生の主人公を書こうと思った際に、取材をしないでその頃の自分の思い出を元に書くと、今の中学生に「いや、今どき、そんな中学生はいねえよ!」と突っ込まれることになります。
大人から見ると、今の中学生の学校生活なんてものは「未知の世界」です。
そういう「未知の世界」を見たい、読みたいと思うのです。
なので、今の流行り、なんて考えず、あなたの今の学校生活を踏まえた上で、リアルな中学生を描いていってください。
そうすれば、「中学生の書く小説は酷い」なんていう人はいなくなり、あなたの小説に「夢中」になるはずです。
背伸びをせずに、今のあなたのありのままの世界を描いていきましょう。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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