シナリオの書き方 シナリオを勉強するメリット

シナリオライター編
小説や漫画を描く際に、シナリオを勉強した方がいいという話は聞いたことがあるでしょうか? 私は最初は小説からライターの道に入ったのですが、当時は小説を書くなら小説の勉強をすればいいと思っていました。 ですが、シナリオというのは「物語を作るための基礎」を「的確に」勉強することができます。 小説も漫画のどちらも物語を作るものなので、小説や漫画をそのまま勉強すればいいと思う訳なのですが、「基礎を的確に」勉強するならシナリオが一番よいのです。 では、なぜ、シナリオがよいのかを解説していきす。 最初に結論を言うと「シナリオは設計図」になるからです。 それでは詳細を解説していきましょう。

シナリオは作品の設計図

まずは小説や漫画と、シナリオではどうちがうのかを解説します。 小説や漫画は読者に読んで貰うために書きます。 ですが、シナリオは「作品を作るために」監督や役者など、製作スタッフに読んで貰うために書きます。 簡単にいうと、小説や漫画は出来たタイミングで「作品は完成」になります。 ですが、シナリオが出来たタイミングでは「作品は完成していない」状態です。 つまり、小説や漫画はそのまま読者が見るものですが、シナリオを読者が読むことはないのです。 違いがあるのか?と思うでしょうが、かなり違います。 というは、シナリオは「より簡単に正確に」伝えることに力を注ぎます。 「シナリオを元に」テレビドラマや映画を作ります。 シナリオはテレビドラマや映画の設計図のようなものです。 「ストーリーの流れ」だけを伝えて、それを元に監督が「演出」していきます。 小説や漫画はこの「演出」がされた状態ですが、シナリオはそのような「演出」は削ぎ落され、ストーリーの流れのみに特化した形になっています。 ということは「ストーリーの流れ」を勉強するには、シナリオを勉強するのが効率がいいというのがおわかりいただけるでしょう。 そして、シナリオは何度も何度も修正する前提で書きます。 ということはそもそも、修正しやすい形式になっているということです。 小説や漫画となると、シーンの入れ替えやシーンの書き直しとなるとかなり労力がかかります。 その労力が大きすぎて、直すのが面倒くさくなり、「このままでいいや」となることも多々あることでしょう。 ですが、それでは作品のクォリティは上がっていきません。 何度も修正していくなかで、作品の完成度は高まっていくのです。 なので、先に「設計図」を作ってから作品を作る方が、遠回りのようで早かったりします。 シナリオの方で何度も修正して、物語の設計図を完成させてから小説化することも有効です。 ハンターハンターの作者である冨樫義博先生も、ヘタッピマンガ研究所Rでも、漫画にする前にシナリオで書くこともあると言っています。
また、NARUTOの作者の岸本斉史先生も映画を見てストーリーを勉強したと語っています。 映画を見たということは、その設計図であるシナリオを勉強したということでしょう。 さらに、シナリオライターから小説家になるということはよく聞きますが、逆に小説家からシナリオライターになったという話はあまり聞きません。 シナリオは物語の設計図となるものです。 そこを抑えておくと、小説にも漫画にも、漫画原作にも応用することができます。 なので、小説家を目指しているとしても一度、シナリオを勉強してみることをお勧めします。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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