ストーリーの型について

シナリオライター編

小説や漫画、シナリオを書こうと思ったときに、どのような流れにしようか、と悩んだことはないでしょうか?

もしくはネタを思いついたのに、ストーリーに落とし込めないなんていうことも、初めの方ではよくあることです。

今回はどうやってストーリーを作ればいいかを解説していきます。

最初に結果を言いますと、ストーリーは「型にはめる」のが一番です。

それでは詳細を解説していきましょう。

面白いと思う作品の型を当てはめる

あなたは、物語を書く際にストーリーは全部、自分で考えるものだと思っているのではないでしょうか?

確かに、全部、自分で考えることも可能です。

ですが、その場合、「失敗」する可能性も高いです。

つまり、構成が甘く、展開がわかりづらくなる可能性があります。

これを避けるためにどうするかというと、「あなたが面白いと思う作品の展開を当てはめる」という方法があります。

あなたが面白いと思う展開ですので、出来上がる作品も面白くなるはずです。

一点、ここで注意してほしいのですが、当てはめるのは「展開」のみです。

セリフやシーンをそのまま持ってきてはいけません。

それは盗作になります。

では、展開を持ってくるというのはどういうことかを解説します。

例えば、皆さんが知っている国民的なアニメ「ドラえもん」を例に取ってみましょう。

基本的なドラえもんのストーリー展開は下記の流れになるかと思います。

1.のび太がジャイアンやスネ夫に意地悪される

2.ドラえもんに泣きつき、秘密道具を出してもらう

3.のび太が秘密道具でジャイアンたちに仕返しする

4.調子に乗り過ぎて失敗する

これがドラえもんの基本的なストーリーの流れです。

これを要素の展開だけ抜き出すとこうなります。

1.主人公に問題が起こる

2.問題の解決方法を思いつく

3.その方法が上手くいく

4.調子に乗っているとしっぺ返しをくらう

この展開、どこかで見たことないでしょうか?

そう、こちらもほとんどの人が知っていて、一時期はギネスにも載った「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、通称「こち亀」です。

こち亀の基本的な流れはこうです。

1.両さんが借金取りに追われる or キーとなる出来事を両さんが知る

2.金儲けの方法を思いつく

3.金儲けが成功する

4.やり過ぎて破綻する or 部長に怒られる

どうでしょうか。

同じ展開のストーリーなのに、ドラえもんもこち亀も国民的な漫画になっています。

しかも、どちらの作品も「量産」できています。

同じ展開だからと言って、飽きられたりしません。

例えば、あなたがこの方式を使う際には「問題が起こる」部分の「問題」と「解決方法」の部分を考えればいいわけです。

逆に言うと、その部分があなたの物語が「面白くなるか」どうかの部分になります。

では、もう一点、例を出してみましょう。

料理漫画と聞くと、あなたはどの作品を思い浮かべるでしょうか?

大体の人がパッと思いつくのは「美味しんぼ」ではないでしょうか?

では、この「美味しんぼ」の要素を取り出してみましょう。

1.あるお店に問題が起こり、山岡のところへ相談がくる

2.山岡が解決策である料理を考える

3.その料理で解決する

この1の部分は、「調子に乗った人物が料理について、山岡に喧嘩を売る」というパターンもあります。

ですが、2と3は同じ展開でしょう。

さて、この展開ですが、どうでしょうか?

この展開で思いつく作品があるのではないでしょうか?

これは、ほとんどの「料理漫画」で見られる展開です。

つまり、展開自体には「型」があるわけです。

ストーリーの型は料理のレシピ

中には、展開を当てはめたらパクリになる、もしくはオリジナリティが無くなると心配になる人もいるかと思います。

ですが、その心配はありません。

ストーリーの型は料理のレシピのようなものです。

例えば、世の中にはカレー屋さんが数多くあると思います。

では、そのカレー屋さんが全て「同じ味」かというとそうではありません。

逆に、全てのカレー屋さんのカレーの材料が全く異なるかというと、そうでもありません。

カレー屋さんの独自の味を決めるのは「スパイス」です。

このスパイスが味の決め手となり、他のお店と違う味になるのです。

これを物語に置き換えるとこうなります。

物語の型は「カレー」になります。

そして、あなたが独自に思いついたネタが「スパイス」になります。

つまり、最初にどんな物語にしようかと考える部分が「どんな料理にしようか」という部分になります。

そして、物語の型が「その料理の基本的なレシピ」の部分になります。

その基本的なレシピに、あなたの独特の「スパイスというネタ」を入れ込むことで、美味しいものに出来上がるというわけです。

では、型さえも独自のものを考えると言うのはどういうことかというと、「全く新しい料理を作る」というくらい難易度が高いです。

自分の中では新しいと思っていても、既にある料理だったり、食べれたものじゃないものが出来上がったりと、安定しません。

であれば、基本的な料理のレシピという型を使って、あなただけのスパイスというネタを入れて、面白い物語を作る方がよいと思いませんか?

この方式は、書籍の『漫画を読んで小説家になろう』の中でも、ストーリーには型があるということが解説されています。

こちらには、実際のレシピである「型の種類」に関しても解説されているので、興味がある方は是非、読んでみてください。

それでは今回はこの辺で。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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